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石神さん御神歌

玉依姫に附けて、歌を献らしき。その歌に曰ひしく、

 赤玉は 緒さへ光れど
 白玉の 君が装し 貴くありけり

しかして、そのひこぢ答えて歌ひたましく、

 沖つ鳥 鴨どく島に
 わが率寝し 妹は忘れじ 世のことごとに

              【古事記 上つ巻】

玉依姫に附けて、歌を献らしき。その歌に曰ひしく、

 赤玉は 緒さへ光れど
 白玉の 君が装し 貴くありけり

しかして、そのひこぢ答えて歌ひたましく、

 沖つ鳥 鴨どく島に
 わが率寝し 妹は忘れじ 世のことごとに

              【古事記 上つ巻】

石神さん御神歌
「海神の姫」と
八雲琴

石神さん御神歌「海神の姫」

上記の文は『古事記 上つ巻』にある玉依姫命(石神さんの御祭神)についての記述箇所です。玉依姫は、白玉(真珠の意)を詠み込んだ豊玉姫の恋歌を、塞がれてしまった海坂(竜宮と現し世の境)を越えて、白玉の君(山幸彦)に届け、豊玉姫と白玉の君の心を結びつける御働きをされます。玉依姫は、後に、豊玉姫と白玉の君の御子である鸕鷀草葺不合命と結ばれ、神武天皇の母となります。
石神さん御神歌「海神の姫」には、真珠歌と白玉歌があります。真珠歌は玉依姫命の心願成就の御神徳(竜宮と現し世の境でさえも越えて願いを成就させる御力)への祈念と感謝の歌、白玉歌は玉依姫命の縁結びの御神徳(竜宮と現し世の境でさえも越えて心を結びつける御力)への祈念と感謝の歌です。

八雲琴~玉依姫命の夫にゆかりの楽器~

石神さん御神歌「海神の姫」は、八雲琴により神前奏楽されます。八雲琴は、伊予国の人、中山琴主が江戸後期に出雲大社を参拝した折、御神意を得て創案したと伝えられています。初めは玉琴と呼ばれていましたが、後に八雲琴と名づけられました。
八雲琴は、海女の詔琴(葦原色許男命、別名 大国主命が須佐之男命より獲得した御神器/古事記 上の巻)をなぞらえたとされる二絃琴です。琴の形状は葦不合命(玉依姫命の夫)、爪等は春日大明神、二つの弦は大国主命にゆかりがあるとされています。また、奏者には大神神社の若宮に御鎮座されるオオタタネコ命の御守護があるとされています。
※参考文献 中山琴主『八雲琴譜』

石神さん御神歌
「海神の姫」

真珠歌(「心願成就」祈念 感謝)

海神の姫 玉依は
願い叶える 女神なり
海坂遥か 豊玉の
姫の御歌を 託されて

海坂塞ぐ 岩とおし
歌は真珠の 君のもと
玉依姫の 御神徳
願い叶える 女神なり

海神の姫 玉依は
願い叶える 女神なり
海坂遥か 豊玉の
歌は真珠の 君のもと

白玉歌(「縁結び」祈念 感謝)

海神の姫 玉依は
願い叶える 女神なり
海坂遥か 豊玉の
歌は白玉の 君のもと

豊玉姫の 恋の歌
海坂越えて 現し国
君のお姿 貴しと
白玉のように 輝くと

白玉の君 返す歌
海神の宮の 豊玉を
この世の限り 忘るまじ
玉依姫の 御神徳